特集コーナー
【2025年12月 特集コーナー展示】故 谷川俊太郎氏追悼
今月、館内ではこのような展示をしています。
今回の特集コーナー展示は文学部総合文化学科 三杉先生からご提案いただいたテーマ「故 谷川俊太郎氏追悼」です。
日本が世界に誇る詩人 谷川俊太郎は1931年12月15日に生まれました。詩人としては1952年に『二十億光年の孤独』でデビューし、以来世に発表された詩は数千に上ります。ほかにも翻訳家、絵本作家、脚本家、作詞家など多岐にわたってご活躍され、昨年11月13日に亡くなりました。
今回は著作の詩集のほか、翻訳された絵本、谷川俊太郎による選詩集などを選びました。また、谷川俊太郎は2008年10月18日に「ことばで紡ぐもの」というタイトルでめぐみ会講演においでくださったことがあり、その講演記録が記載されている同窓会誌『めぐみ』も展示しています。
音楽学部図書室の資料も〈春に〉などお馴染みの合唱曲をはじめ、谷川俊太郎が作詞した合唱曲の楽譜やCDを一部紹介しています。
今回ご紹介している本のリストはこちらです。2025.12_本リスト.pdf
音楽学部図書室の資料紹介はこちらです。谷川俊太郎の作品紹介_音楽学部図書室.pdf
ぜひいろいろな角度から谷川俊太郎の世界に、そして詩の世界に触れてみてはいかがでしょうか。
【2025年11月 特集コーナー展示】男性学
今月、館内ではこのような展示をしています。
今月のテーマは、「男性学」です。
男性学(men’s studies)とは、「男性が男性だからこそ抱えてしまう『男性問題』を考察するための学問」です。
日本ではまだ多くは知られていない男性学ですが、北米・北欧では、既に男性学というスタート地点を越え、「CSMM(Critical Studies on Men and Masculinities)」(=批判的男性・男性性研究)が主流です。「ジェンダー化された男性や男性性が権力関係とどう関わっているのか、批判的に研究する段階」まで進んでいるそうです。
今回ご紹介している本のリストはこちらです。2025.11_本リスト.pdf
さて、男性学といえば、「国際男性デー (International Men’s Day)」ですね。
「国際男性デー」とは、男性の心身の健康と幸福、ジェンダー平等を促す日として、1999年にトリニダード・トバゴで始まった記念日です。毎年11月19日に指定されています。
男性が直面するさまざまな社会問題に焦点を当て、意識を広げる機会となっています。
国連が制定した、3月8日の「国際女性デー」と共に、ぜひ着目してみて下さい。
参考文献:
・周司あきら (2025)「男性学入門 そもそも男って何だっけ?」(Vol. 1359) 光文社新書
・田中俊之(2015)「いまなぜ男性学なのか:男性学・男性性研究から見えてきたこと」 『DIO : Data Information, Opinions : 連合総研レポート : 資料・情報・意見』(304), pp. 4–7. https://www.jstage.jst.go.jp/article/rengosokendio/28/5/28_4/_pdf/-char/ja,(2025年9月2日閲覧)
多賀太 (2019) 「男性学・男性性研究の視点と方法 : ジェンダーポリティクスと理論的射程の拡張」『国際ジェンダー学会』17, pp. 8–28. https://doi.org/htps://kansai-u.repo.nii.ac.jp/records/19737,(2025年9月2日閲覧)
・Happy Woman(2025)「国際男性デー| International Men’s Day」
https://happywoman.online/mensday/,(2025年9月2日閲覧)
・社会学用語(2024)「ヘゲモニックな(覇権的な)男性性」 https://sociology-terms.com/hegemonic-masculinity/,(2025年9月26日閲覧)
【2025年10月 特集コーナー展示】National Trust
8、9月の万博の展示を会期に合わせて延長しておりましたので、10月の展示は10月14日から開始となりました。
10月以降の今年度の展示は半月ずつずらして行います。
さて、10月の展示のテーマは「National Trust」です。英語学科の和氣先生よりご提案いただいたテーマです。
ナショナルトラストとは、市民が自分たちのお金で身近な自然や歴史的な環境を買い取って守るなどして、次の世代に残すというイギリスで始まった運動、またそのような活動をしているボランティア団体の呼称でもあります。ピーター・ラビットの作者として知られる、ビアトリクス・ポターも、自分の生まれ育った愛するイギリス湖水地方を守るため、土地を買い上げナショナル・トラストに寄付したことがよく知られています。
展示の様子はこんな感じです。
暑い日が続いたり、大雨による災害が増えたり、ヒグマによる被害のニュースをよく耳にするようになったり、飛行機から見下ろす景観が変わったりといったことにより、自然との付き合い方や自然・景観保護の大切さを感じる場面も多いのではないでしょうか。
日本でもナショナルトラスト運動が行われていますが、そちらについての資料も集めています。
展示している本のリストはこちらです。本リスト.pdf
ぜひ図書館新館まで足を運んでご覧ください。
【2025年8、9月 特集コーナー展示】万博とは何か ※再投稿記事
※図書館システムリプレイス前の記事の再投稿です。
現在開催中の大阪万博には行かれましたか?
すでに何度も通っているという方もおられますが、暑さや人の多さに躊躇している方もおられると思います。
どちらの方々にもお薦めなのが、本で万博を楽しむということです!
夏休み期間中ですので、2か月連続の展示でこのような展示を行っています。
これまでの万博の歴史や、今回の万博の展示に関するテーマの本など、冷房の効いた図書館で涼しく万博を楽しみませんか。
写真を見ているだけでもなかなか興味深いです。
展示している本のリストはこちらです。本リスト.pdf
本で知識を得た後に万博に行かれると、楽しさにも深みが増しますので、おすすめです。
【2025年7月 特殊コーナー展示】スコット・フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』の出版...
【2025年6月 特集コーナー展示】難民とは何か
【2025年5月 特集コーナー展示】エウロペのまなざし
今月の特集コーナーは、総合文化学科 三木先生と佐藤先生から出していただいたテーマ「エウロペのまなざし ―神戸女学院で学ぶヨーロッパ諸語が開く世界」です。
「ヨーロッパ」の語源である「エウロペ」はギリシア神話における女神の名です。
彼女は全能の神ゼウスの化身である白い牡牛にまたがって地中海を越えたとされており、そのことからエウロペという語は「広く世界を観る者」という意味を持つこととなりました。この神話のエピソードを出発点として、ヨーロッパ諸語の魅力を紐解くという構想のもとにテーマをいただきました。
本学では第2外国語としてドイツ語・イタリア語・フランス語を、自由選択科目としてスペイン語・ギリシャ語・ラテン語の授業が開講されており、今回はその六言語に関する資料を展示しています。三木先生、佐藤先生から選書いただいた書籍もあります。
本リストはこちらです。
2025.05_本リスト.pdf
「ヨーロッパ諸語」と聞くとなんとなく遠い感じがしてしまいますが、実はヨーロッパ由来の言葉は日常生活でもたくさん使われています。例えば「ニュアンス」はフランス語、「カフェラテ」「エリンギ」はイタリア語、「アルバイト」はドイツ語由来の単語。展示担当者も個人的にイタリア語を勉強中ですが、日本語や英語と似ているところを見つけるたびに世界は様々な形で繋がっているのだなと感じる毎日です。
ぜひみなさんも、この機会に語学を通して「広く世界を観て」みませんか?
【2025年度4月 特集コーナー展示】新学部 生命環境学部 開設記念展示
【2024年度2月,3月 特集コーナー展示】 本という相談室
【2024年度1月 特集コーナー展示】HAPPY COMING OF AGE
【2024年度12月 特集コーナー展示】映画化された文学
【2024年度11月 特集コーナー展示】2024年度着任教員およびベストティーチャーのおすすめ
【2024年度10月 特集コーナー展示】ノーベル賞作家 トニ・モリスン
【2024年度8,9月 特集コーナー展示】先住民あるいはアイヌ
【2024年度7月 特集コーナー展示】CIVIL RIGHITS ACT 60TH ANNIV...
【2024年度6月 特集コーナー展示】神戸女学院大学図書館4館の紹介
【2021年度1月特集コーナー展示】SF
今回展示している本のリストはこちらです。
また、オンラインでも楽しめる関連サイトへのリンクをご紹介します。
The Nebura Awards
アメリカSFファンタジー作家協会が、過去2年以内にアメリカで発表されたSF小説を選考し授与する「ネビュラ賞」の公式サイト
【2024年度4,5月 特集コーナー展示】国際学部 心理学部 新学部開設記念展示
最初の特集コーナー展示では、今年度から開設された2つの新学部である国際学部と心理学部を、図書館1階の展示コーナー3箇所(小展示コーナー、特集コーナー、新着図書コーナー)を広く使ってご紹介しています。
展示の様子はこんな感じです。
在学生のみなさんも、新学部について気になっておられるのではないでしょうか。
紹介パンフレットなども併せて展示しています。
これまでの文学部英文学科が国際学部(英語学科、グローバル・スタディーズ学科)に、また人間科学部心理・行動科学科が心理学部心理学科と名前を変え、学院標語である「愛神愛隣」の理念はそのままに、更なる深い学びが実践されます。
両学部の先生方によるおすすめの本を、「おすすめコメント」とともにご紹介しています。
先生方の著作もあわせてご紹介しています。
展示している本のリストはこちらです。
国際学部推薦図書リスト.pdf 心理学部推薦図書リスト.pdf
どのようなことが学べるのか、またどのようなことに関心をお持ちの先生方がおられるかなど、
この展示が履修の際の参考になれば嬉しいです。
新入生のみなさんだけでなく、在学生のみなさんも、
新たな学部での新たな学びの世界に足を踏み入れてみませんか。
【2023年度2、3月特集コーナー展示】同窓生文庫のご紹介
展示の様子はこんな感じです。
同窓生の著書は普段は主に本館の「同窓生文庫」と呼ばれるコーナーに集めていますが、それらをこの特集に際し、一部新館に持ってきて展示しております。
もちろん卒業後のそれぞれの方々ご自身の意欲や努力によって形成されたキャリアであることは言うまでもないですが、それでも背景に本学での学びがちらりと感じられるように思うのです。
今まさに本学で学んでいる学生のみなさんに、今学んでいることをこんな風に拡げていくことができるかもしれないと考えてもらえると嬉しいです。
展示している本のリストはこちらです。本リスト.pdf
(※3/7 本リストに阿古真理さんの『おいしい食の流行史』が加わりました!)
今回の展示でも紹介している、映画監督の三島有紀子さんの最新作「一月の声に歓びを刻め」は、まさに今全国の映画館で公開中です。
映像の色、音楽、声など、映画館で観ることでより物語を深く感じられる映画だと思いますので、この機会にぜひ映画館に足を運んで、物語を自分で感じてみてください!
また、スペースの関係で今回紹介できた同窓生の作品はほんの一部です。
同窓生の活躍にスペースが追い付かないというのは嬉しいことでもありますが、紹介できないのは残念ですので、ぜひ本館の同窓生文庫のコーナーも覗いてみてくださいね。
【2023年度1月特集コーナー展示】神谷美恵子先生生誕110年
新年最初の特集コーナー展示のテーマは、「神谷美恵子先生生誕110年」です。
展示の様子はこんな感じです。
神谷美恵子先生は、精神科医としてだけではなく、語学力を生かして哲学書や文学書の翻訳、またエッセイを上梓されるなど幅広く活躍された方ですが、本学で教鞭をとっておられた時期があったことはご存じでしょうか。
昨年度本館で行った松岡享子展で、松岡先生と神谷先生の関係については少し紹介しましたが、本学では1951年から1964年まで英語やフランス語などの語学分野と、精神医学の授業をご担当されました。
当時授業を受けておられた同窓生の方々によると、女性で精神医学などの研究をされている方はまだまだ珍しい時代であり、また、先生のお人柄からも学生たちの憧れの存在であったそうです。
先生が生涯の目的・使命とされたハンセン病の治療のための場である長島愛生園には、中高部生が夏休みを利用して訪問するなど、現在も本学との交流が続いています。
展示している本のリストはこちらです。本リスト.pdf
熱い想いを持って精神医学の道を邁進された神谷先生の著作や関連本を、この機会にぜひ手にとってご覧くださいね。