特集コーナー
2021年度の最後の図書館展示のテーマは、「映画と法律」です。 2021年はウォルト・ディズニー生誕120年に当たる年です(もう2022年になっていますが、2021年度ということでお許しを…)。 そしてディズニー作品は著作権の変遷に深く関わりがあることで知られています。 みなさんも幼いころから、ディズニー作品には親しんでこられたのではないでしょうか。今回は、ディズニーのメインキャラクターでもあるミッキーマウスが、元々はアニメーション映画から展開していったことから、「映画と法律」としました。かわいらしいキャラクターと法律がどのように関連するのか、興味を持った方はぜひ今回の展示を参考に調べてみてくださいね。 また、みなさんがきっと一度は観たことがある、映画を観に行った時に出てくる、「NO MORE 映画泥棒」の盗撮防止啓発ムービーは、映画の盗撮の防止に関する法律の施行に合わせて作られたものですが、この法律も著作権法をもとにさらに一歩踏み込んだ法律といえるかと思います。合わせて調べてみてはいかがでしょうか。 館内の展示の様子はこんな感じです。 そして、今回展示している本のリストはこちらです。→本リスト .pdf 最後に、今回のテーマに関連するリンク集をまとめます。 ●協同組合日本映画監督協会 製作者である監督という立場での著作権とのかかわりを知る参考にどうぞ ●文化庁 (bunka.go.jp) 著作権法がどのようなものか知るにはまずはこちらをどうぞ ●e-Gov法令検索 著作権法の条文を確認するにはこちらから
暑い日が続いておりますがいかがお過ごしでしょうか? 学校へ来る機会が少ない夏休み真っ只中ではありますが、2か月と長く展示してますので、ぜひ足を運んでくださいね。 さて、今回のテーマは、「カラヴァッジョ生誕450年」です。 カラヴァッジョとは、バロック時代のイタリア人の画家、ミケランジェロ・メリージ・ダ・カラヴァッジョのことです。 館内の様子はこんな感じです。 そして、今回展示している図書のリストはこちらです。 本リスト(カラヴァッジョ).pdf カラヴァッジョは、主題と感情を見るものに直接伝える宗教画を描いて、17世紀の美術世界に革新をもたらしました。 あまりの斬新さに拒絶反応を示す人もいた一方、影響を受けた画家も多数おり、ルーベンスやベラスケス、レンブラントなどはカラヴァッジョの影響を受けた画家「カラヴァジェスキ」と呼ばれています。 (参考: カラヴァッジョ|《キリストの埋葬》展|国立新美術館 (caravaggio2020.com) ) 心を揺さぶる力のある絵を描ける、という類稀な能力をもつ一方、 彼の人生は殺人事件を起こして逃避行を続けたなど、 よい評価どころかむしろ素行が悪いといわれるような面もあったようです。 良くも悪くも感情の振り幅の大きな人物であったといえるのかもしれません。 最後に、カラヴァッジョに限らず美術に関心がある方におすすめの、自宅からでも楽しめるリンク集などを紹介します。オンラインで美術館巡りを楽しんでください☆ * Web Gallary of Art ヨーロッパ美術のバーチャルギャラリー。美術作品を作家名から探せます。 * Musée du Louvre LOUVRE AT HOMEのコーナーのヴァーチャルツアーや所蔵作品にまつわるお話(児童向け)など気軽に楽しめるコンテンツがいろいろあります。 * The National Gallary おすすめは、メニュー>Research>Research Resources>Picture libraryです。カテゴリ別にいろいろな画家の絵を楽しむこともできますし、Caravaggioなどと入れて検索すれば、自分の入力したテーマに沿った絵をいろいろと楽しむことができます。 * The Metropolitan Museum of Art メニュー>Art>Art at homeや、メニュー>Learn with Us >#MetKids がおすすめです。Sound Cloudを使用したリスニングガイドや、ぬりえなどもあります。 * 大塚国際美術館 古代壁画から西洋名画まで1000以上の作品が原寸大で陶板に再現されています。陶板なので、写真を撮ったりすることも出来る、身近に楽しめる美術館です。カラヴァッジョの作品のレプリカもあります。
後期授業が開始しましたが、コロナ禍という状況下での学生生活はまだまだ続きそうですね。どう動くべきなのか悩ましいこの難局にぴったりのテーマが今月のテーマです。 館内の展示の様子はこんな感じです。 テーマ設定のきっかけは、2021年度展示テーマを決めていた際、テーマ候補として生誕〇〇年、没後〇〇年などの記念となる人物のリストの中に挙がっていた人たちに、スティーブ・ジョブズ(没後10年)、トーマス・エジソン(没後90年)、パブロ・ピカソ(生誕140年)がおり、若干こじつけのようではありますが、キラリと光る(?)共通点として浮かんだのが「何かを生み出した人たち」であるということでした。 あまりにざっくりとした話ではありますが、どんな分野にもモノを生み出す人はいて、そのおかげで私たちは物心両面で色々と助けられ、「快適」を享受しています。 未来が見えない、想像ができない、といった不安がある方や、なんとなくやってみたいことがあるけれどどう動いていいのかわからないという方にとってこの展示は、なにかヒントをもらえるものとなるかもしれません。 一人でモノを生み出す人もいれば、協力して生み出す人たちもいたり、サポートしてくれる人がいるおかげで生まれたものが世に出る、ということもありますよね。 自分では何も生み出せないと思っている人がいたとしても、人はみな誰かから生み出された存在で、そこにはいろいろな人や物の力があった、と考えてみるのも良いかもしれません。 そんな今回の展示で紹介している図書のリストはこちらです→ 本リスト.pdf まだ自宅から戻ってこられていない方も、電子ブックならお楽しみいただけます。 電子ブック閲覧方法はこちらです。 電子ブック閲覧方法.pdf また、テーマに関して紹介したいデータベースはこちらです☆ ・ 日経BP記事検索サービス …企業は常に何かを生み出している存在でもありますが、企業で活躍する人たちがどのような考えでモノづくりをしているのか、など日経BP社の雑誌記事検索より知ることができます。 就職活動中の方にも役立つ便利なデータベースですので、この機会にぜひ使ってみてくださいね。 それでは、後期の大学生活がみなさまにとって新たに何かを生み出したり、新たな出会いがあったりとわくわくするものになりますように…
今月は、現在NHKの大河ドラマの主人公としても取り上げられている、渋沢栄一を取り上げます。 2024年からは新1万円札に印刷される人物となることも、大きな話題となりました。 大河ドラマを観ている方は、すでにこの方がどんな功績を残してこられた方なのかをご存知かと思いますが、まだ知らないという方は、この機会にこの展示で知っていただければと思います。 あまりに多岐にわたる功績に、驚かれることと思います。 今回の館内の様子はこんな感じです。 そして展示している本のリストはこちらです。→ 本リスト.pdf 今回の本リストの中には電子ブックもあります。電子ブックの閲覧方法はこちらです。→電子ブック閲覧方法.pdf ご自宅からでも楽しめるリンク集はこちらです。 ・ 公益財団法人渋沢栄一記念財団 :このサイトから、財団の「情報資源センター」の渋沢社史データベース、実業史錦絵プロジェクトの「絵引データベース」など興味深い資料がオンライン上でも楽しめます。 ・国立国会図書館デジタルコレクション :インターネット公開されている 『航西日誌』などの 資料については、自宅からでも閲覧可能です。図書館間送信限定資料については、来館の上専用のPCからのみ閲覧可能です。 ・CSR図書館.net :CSRとは、 Corporate Social Responsibilityの略で、企業が社会に対して果たすべき責任のことを指します。各企業が社会貢献としてどのような取り組みを行ったのかまとめた報告書のことをCSR報告書といいます。渋沢栄一は自分の利益だけでなく社会全体の利益になることを念頭に企業や各種団体を育成した人物として知られていますが、これから社会にはばたく皆さんも各企業がどのような取り組みをしているのかを参考にしながら就職先を考えてみるのも良いのではないでしょうか。図書館では、冊子体のものを新館B1F就活本のコーナーに並べています。
今月は今年で創設から120年を迎えるノーベル賞に関連する図書を紹介しています。 館内の展示の様子はこんな感じです。 ノーベル賞は、ダイナマイトの発明で知られるスウェーデンの発明家、アルフレッド・ノーベルの遺言に基づき、物理学、化学、生理学・医学、文学、平和の各分野で「人類に最大の貢献をもたらした人々」に贈られる賞です。1901年に創設され、のちに経済学分野も追加され、今では6つの賞があります。 授賞式は例年12月10日にスウェーデンの首都ストックホルムの市庁舎で行われます。創設から120年となる2021年の授賞式は、まだ新型コロナウイルスのパンデミックが終わっていないとの理由から、メダルや症状の授与などは各受賞者の居住地で行われ、ストックホルム市庁舎での授賞式は可能であれば地元の関係者が出席し、その模様をオンラインで公開するようです。 紹介している本のリストはこちらです。⇒ 本リスト.pdf オンラインで楽しめるリンクを紹介します☆ ・ノーベル賞公式ホームページ イベントなどもこちらで確認できます。 ・NHKホームページ ニュース>スペシャルコンテンツ>ノーベル賞2021 NHK特設サイト と進んでみてください。
今回展示している本のリストはこちらです。 また、オンラインでも楽しめる関連サイトへのリンクをご紹介します。The Nebura Awards アメリカSFファンタジー作家協会が、過去2年以内にアメリカで発表されたSF小説を選考し授与する「ネビュラ賞」の公式サイト
2022年がはじまりました。 新年最初の展示テーマは、SFです。 SFとはScience Fictionの略であり、科学的な仮想で空想世界を描いた作品のことを言うようです。 SFのテーマとしてよくあげられる、ロボットやアンドロイドなどの言葉はSF作品で初めてつかわれた言葉なのだそうです。 さて、館内の展示の様子はこんな感じです。 SFは仮想世界を描いているということから、現実離れしていてあまり好きではないという方も多いジャンルではありますが、案外現実離れというわけでもないのかもしれません。 現在のパンデミックの状況も、これまでは現実に起こる身近な話というよりも、SF的な物語世界の中の話として考えていた人が多いのではないかと思いますが、もはや世界中の人が物語の中のことだとは考えられない状況となってしまいました。 作品で描かれたSF世界が現実を突破するヒントになるようなこともあったり、あるいは現実との既視感にぞっとする、なんていうこともあるかもしれません。 この機会にぜひ手に取っていただければ幸いです。今回展示している本のリストはこちらです。 本リスト①.pdf 本リスト②.pdf 最後に関連リンク集を紹介します。The Nebura Awards アメリカSFファンタジー作家協会が、過去2年以内にアメリカで発表されたSF小説を選考し授与する「ネビュラ賞」の公式サイト The Hugo Awards | The Official Site of The Hugo Awards 世界で最も古いSF/ファンタジー賞である、「ヒューゴー賞」の公式サイト 日本SF大賞 - SFWJ 日本SF作家クラブが1980年に創設した、日本SF大賞公式サイト 各賞受賞作の中には映画化されたものもありますので、文字で仮想世界を楽しんだあと、どんな風に映像化されたのか比べてみるのも楽しいかと思います。 寒い冬の期間を室内で過ごす楽しみが増えますように。
8,9月は「『ピーターラビット』絵本の出版120年」がテーマです。 『ピーターラビット』シリーズを幼いころに読んだことのある方も多いのではないでしょうか。 かく言う私も、幼稚園や小学生の低学年の頃に、近所まで回ってきていた自動車図書館で、『ピーターラビット』シリーズを読むのを楽しみにしていました。 おはなしの世界に入り込み、心底怖くなったり、嬉しい気持ちになったりしたのを、かなりの大人になった今でもはっきりと覚えています。 私が読んだのは石井桃子さん訳のものでしたが、今回展示しているのは、もとの英語のものです。 石井さんは、ビアトリクス・ポターのシンプルな文章を翻訳するのに、相当悩まされたと述懐されています。 そのまま英語を理解するのと、翻訳するのとでは感じ方が違うのかもしれません。 ぜひこの機会に英語で読んで、お話を楽しむだけでなく自分ならどんな風に翻訳を付けるか考えてみるのはいかがでしょうか。 館内の展示の様子はこんな感じです。 ピーターラビットが来ているジャケットの色を基調とした、涼しげな色合いになっています。 登場するキャラクターにあわせたおりがみにも注目です。 さて、この手前の大きな本は何でしょう? ビアトリクス・ポターは1866年7月28日にロンドンのケンジントンで生まれましたが、そのヴィクトリア朝時代のロンドンの地図の複製本です。保険会社が作成したものと、軍が作成したものです。 なぜ、保険会社が?なぜ、軍が? その辺りのことを調べてみるのも興味深いのではないでしょうか。 2つの地図を比較しながら当時のロンドンの街並みを想像してみるのも良いかもしれません。 今回展示している本のリストはこちらです。本リスト(ピーターラビット)①.pdf 本リスト(ピーターラビット)②.pdf 最後に、関連するリンクを紹介します。 ・Welcome to the official home of Peter Rabbit (ピーターラビット公式サイト):まずはこちらを。楽しみながらピーターラビットの世界に触れることができます。 ・ピーターラビット™公式サイト (peterrabbit-japan.com) 上記サイトの日本版です。 ・Home | National Trust ビアトリクス・ポターは自然保護に努めたことでも知られ、生前からこのナショナル・トラストの活動を支援していました。ナショナルトラストの公式サイトです。 ・公益社団法人日本ナショナル・トラスト協会 (ntrust.or.jp) 日本におけるナショナル・トラストの活動について知るにはこちらをどうぞ。
7月は「全国水平社設立100周年」がテーマです。 館内の展示の様子はこんな感じです。 今回の展示では、この機会に全国水平社宣言を読んでいただきたく、全文を展示しています。 全国水平社とは、大正デモクラシー期の日本において、西光万吉らを中心に被差別部落の地位向上と人間の尊厳の確立を目的として創立された部落解放運動団体です。現在は、全国水平社の後身といえる様々な団体が活動しています。
6月は「ケルアックとヴォネガットと現代アメリカ小説」がテーマです。 館内の展示の様子はこんな感じです。 ジャック・ケルアックは、ビート・ジェネレーションと呼ばれる、1940年代終盤から1960年代にかけてアメリカにおいて人気を博し、政治的にも文化的にも大きな影響を与えたとされる文学運動の代表的な作家です。 また、カート・ヴォネガットは、SF的な手法で人類への皮肉や絶望、愛情を綴り人気を博した作家です。 作風が全く異なるこの2人は、並べて取り上げられているのをあまりみかけないのですが、今回は2人とも生誕100周年にあたる年ということで、お祝いを込めてご紹介します。 今回展示している本のリストはこちらです。 本リスト.pdf また、この機会に現代アメリカ小説の世界を楽しんでもらえたら嬉しいです。 図書館では、今年度より雑誌『MONKEY』を購読します。 この雑誌は、翻訳家の柴田元幸先生が編集長を務めておられる、「小説を通して今私たちが住む世界の魅力を伝える文芸誌」(発行元のSWITCH PUBLISHING の紹介ページ より。バックナンバーのタイトルからもどのような雑誌かお判りいただけるかと思います。※本学図書館ではNo.27より購読を開始いたします。)で、アメリカの小説も多く取り上げられています。 図書館新館1Fの雑誌コーナーでご覧になれますので、ぜひ展示と合わせてご利用くださいね。 最後に、展示に関連したリンク集をご紹介します。 ・カート・ヴォネガットLLC公式サイト ・Home - Kurt Vonnegut Museum and Library (vonnegutlibrary.org) Kurt Vonnegut Museum and Libraryの公式サイトです。 ・Kerouac in Japan - YouTube 神戸市BBプラザ美術館にて開催された展示関連の動画が見られます。